北海道大学 大学文書館の見学
2010年 09月 13日
2010年8月11日 (水) 15:00 ~17:00
Ⅰ.施設見学前のレクチャー 北大附属図書館(本館)4F 会議室 にて
挨拶 :逸見勝亮 館長(理事・副学長) 講師 : 山本美穂子氏(同館技術専門職員)
配布資料:1.同館の概要・同大学の歴史、沿革資料についてなど A2用紙2枚
2.リーフレット5種類 (A4両面カラー印刷、各1枚を2つ折) -内容略-
・同館にはスタッフとして兼務教員が5名いらっしゃいます。文学、教育、工学、理学、
北方生物圏フィールド科学の研究分野の先生方です。 図書館と異なる特徴かと思い
ました。いずれにしても、実質的に館員・研究員の3人で運営と伺い感心しました。
→ http://www.hokudai.ac.jp/bunsyo/staff.html
学生の技術補助員(アルバイト)は、日本語の崩し字、外国語の筆記体を解読できる
ことが必要だそうです。 展示物の一部が回覧され、間近に拝見できました。 特に
興味深かったのは次の2点です。
・明治39年 (1906年) の夏季修学旅行報告 (綴り)
和紙に墨で書かれており、罫線のない無地の用紙も多く、筆字による英語や表など
丹念な記述を見て、当時の学生の学問に対する情熱が偲ばれ感銘を受けました。
・写真アルバム : 保存状態が良いとはいえ、変色せずくっきりとした画像は驚きです。
現代から見てローテクの部類になってしまった文具や機器が歳月に耐え、当時を
伝えてくれています。場合によっては劣化するけれど、基本的にはローテクの方が
時間に対して脆くはないということ、普遍性を感じました。最先端の保存機器は常に
技術革新され続け、が付きまとっているようです。
資料を評価し、取捨選択の判断をするのは人間であり、資料を過去の遺物ではなく、
人間の営みや息吹を伝える "未来への財産" に変えるのが人間の叡智であると、
考えさせられる良い機会になりました。
Ⅱ.展示見学 (同館助教の井上高聡氏が解説と案内に同席・同行)
・北大応用菌学教室を創設なさった半沢洵教授の納豆に関する展示に目を惹かれ
ました。直筆原稿のほか、ご自身でデザインされた 「半澤式納豆」 の包装紙は、
秋田県、福島県など意匠の違いが面白く、そういえばデパートの物産展でレトロな
パッケージと思った製品のルーツでした。
「食卓の小さな巨人 微生物」 高尾彰一/ 著、 北海道新聞社、1997年
に半沢教授のご業績が書かれています。
Ⅲ. 施設見学
サスティナビリティ学の事務局と同じ建物で、過去から未来へと持続していく証しの
ひとつのように思え、嬉しいです。 カビや埃が集積している資料も多いようで、マスクを
なさっても、担当者の健康が気になりました。
先の札幌市の施設と合わせて、ご準備、ご案内ほか、いろいろお取り計らい下さった
担当者の方々に感謝いたします。今後、役割と意義の重要性が、予算や人員にも
反映されますよう願われます。
Ⅰ.施設見学前のレクチャー 北大附属図書館(本館)4F 会議室 にて
挨拶 :逸見勝亮 館長(理事・副学長) 講師 : 山本美穂子氏(同館技術専門職員)
配布資料:1.同館の概要・同大学の歴史、沿革資料についてなど A2用紙2枚
2.リーフレット5種類 (A4両面カラー印刷、各1枚を2つ折) -内容略-
・同館にはスタッフとして兼務教員が5名いらっしゃいます。文学、教育、工学、理学、
北方生物圏フィールド科学の研究分野の先生方です。 図書館と異なる特徴かと思い
ました。いずれにしても、実質的に館員・研究員の3人で運営と伺い感心しました。
→ http://www.hokudai.ac.jp/bunsyo/staff.html
学生の技術補助員(アルバイト)は、日本語の崩し字、外国語の筆記体を解読できる
ことが必要だそうです。 展示物の一部が回覧され、間近に拝見できました。 特に
興味深かったのは次の2点です。
・明治39年 (1906年) の夏季修学旅行報告 (綴り)
和紙に墨で書かれており、罫線のない無地の用紙も多く、筆字による英語や表など
丹念な記述を見て、当時の学生の学問に対する情熱が偲ばれ感銘を受けました。
・写真アルバム : 保存状態が良いとはいえ、変色せずくっきりとした画像は驚きです。
現代から見てローテクの部類になってしまった文具や機器が歳月に耐え、当時を
伝えてくれています。場合によっては劣化するけれど、基本的にはローテクの方が
時間に対して脆くはないということ、普遍性を感じました。最先端の保存機器は常に
技術革新され続け、が付きまとっているようです。
資料を評価し、取捨選択の判断をするのは人間であり、資料を過去の遺物ではなく、
人間の営みや息吹を伝える "未来への財産" に変えるのが人間の叡智であると、
考えさせられる良い機会になりました。
Ⅱ.展示見学 (同館助教の井上高聡氏が解説と案内に同席・同行)
・北大応用菌学教室を創設なさった半沢洵教授の納豆に関する展示に目を惹かれ
ました。直筆原稿のほか、ご自身でデザインされた 「半澤式納豆」 の包装紙は、
秋田県、福島県など意匠の違いが面白く、そういえばデパートの物産展でレトロな
パッケージと思った製品のルーツでした。
「食卓の小さな巨人 微生物」 高尾彰一/ 著、 北海道新聞社、1997年
に半沢教授のご業績が書かれています。
Ⅲ. 施設見学
サスティナビリティ学の事務局と同じ建物で、過去から未来へと持続していく証しの
ひとつのように思え、嬉しいです。 カビや埃が集積している資料も多いようで、マスクを
なさっても、担当者の健康が気になりました。
先の札幌市の施設と合わせて、ご準備、ご案内ほか、いろいろお取り計らい下さった
担当者の方々に感謝いたします。今後、役割と意義の重要性が、予算や人員にも
反映されますよう願われます。
by livres6 | 2010-09-13 20:31 | 学び (課程関連)